わらしべ長者的散歩

ひんやりした天をなぞる。
今日もイイのが手に入った。
見上げる穂は高ければ高いほど小さくって、握りしめた手の調子に合わせ、茎もゆらり。
やさしく撓む。



ほら、突っつくと怒るって、東京で知ったんだよ。
おっと、ビックリ。
めいっぱいハサミ全開。
柄が離れると、いそいそといつもの暮らしに戻っていった。
お互い、ただの通りすがり。



これがあれば、楽チン。
たいがいのところに届く。
葉や枝の感触をススキ越しに知る。
しかし、長い物使いが上手いな。
身体が物に合わせて自然に沿う。



あんもちパンチ!あんもちパンチ‼︎あんもちパーンチ!

あんもち…。

真剣白刃取りではないらしい。
挟んでいたら続かない。
外すのも名人技。



先頭の楽しみとはまた違う楽しみが、寄り道と振り返った背中にあったりする。
あんもちパンチに身体をよじって、大笑い。



そして、見つけた。
沢山の鳥の移動。
目を見開いて、指さす。
みんなで追う。
自分で歩いて、見て、触れて、味わって。
空や森、川の奥行きや深さが、今日もありかの知れない細胞に染み込んでいく。


歩いて、歩いて、歩いて。立ち止まって、走って、しゃがみ込んで、また歩いて。


~mei~

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