子どもたちに引かれて、山参り。

今日は近くの野外保育園へ。
2歳から年長さんまで、急な山肌もデコボコ道もしっかりとした足取り。
木の梢から斜面の下の川まで、日々の変化のあるなしと今日のお楽しみを見つけるアンテナはなかなかのもの。



散歩のルール。
大丈夫かどうかわからないものは、直接触らない。
拾った枝でツンツン、ぷるぷる、ツンツン、ぷるぷる…、視線を交わしながら天を仰ぐ、爛漫な笑顔たち。


葉隠れの術が破れ、発見された。
それぞれ気の済むまで覗き込み、じっと眺めた後は、そっとおわかれ。

年少さんたちは、慎重派で優しい



着いたフィールドには、美味しいお楽しみ。
ポケットはだんだん膨れていく。
どうやって食べようか。


みんなのポケットで、踊る秋。
青いトゲなんて、気にしない。
根気よく拾い続ける子に、秘密基地で作戦たてる子、傾いた若木に跨り、ロケットの操縦桿握り、仲間と旅立つ子。
少し離れたところでみんなを眺めてから、ゆっくり加わる子。
ケンカと泣き声も森に包まれる。



オトナは箸を忘れたら、その場で鉈を振るって作る。
子どもは、枝を使う。
使える子はナイフで整えたりする。
桜の持ち手のこの鉈。
オーダーメイドの大塚刃物さんの名鉈。
包丁にナイフ、鎌なども、使い道やその人の身体に合わせて作られる。
とっても馴染んで、刃の入りや抜けもしっくり。
持っているのが嬉しくなる道具。



鍋を待てず、柔らかい外皮を器用に剥き、炙る。
困っている子に皮を剥きやすくして渡す年中・年長さん。
できるところはなるたけじぶんでする。
かつて自分がしてもらったように、手助けする。
それがもう板につき始めた時期なんだな。
そして、焼きあがった栗は、外カリカリ中ポクポク、味が濃くて美味い。
茹で栗もイイ。
美味しい。
食べた?
まだ食べる?


じっくりずっと集中してる子。
あちこちに顔を出し、次へ飛んでいく子。
ほとんど駆けている子。
楽しみ方や遊び方は違うのに、この場のひとりひとりの旋律が、森できれいに響き合う。
興味の対象は次々と変わる。
その時背中を向けて去っても、繋がっている。
向かう視線の先をずんと太くしている。そんな確信。
シンプルなことばのやりとりで、言葉数の多いオトナたちより、通じ合っている。
改めて、すごいな。
ああ、またみんなと遊んでもらおう。
樹々の上空を震わせていた波がゆっくり打ち寄せてくる。
心地良い眠気。
さてと、休もう。


~mei~


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